トシは現在博士論文執筆中。このような時には現実逃避をしたくなるのは、
まぁみなさんも同じでしょうが当然油田ファミリの習慣でもあります。
そこで、トシが友達のトーマスと研究開発したのが、地球に優しいバイオディーゼル。
つまり、自分たちの車に使う燃料を植物性の食用油からつくること。
古い食用油を、フィルタしてからメタノールと苛性ソーダを混ぜて加水分解し、
普通のディーゼルオイルと同様の炭化水素にします。
加熱する温度の制御や、混ぜる苛性ソーダなどの量がノウハウらしい。
9月頃に始めて、最近は安定した品質が確保されるようになったそうです。
父さんと母さんはその工場を見学してきました。といっても、
トーマスの家のガレージの中に並べた数個のタンクと電熱ヒータと手回しポンプがすべてです。
普段はセットしっぱなしだそうですが、ちょうどトーマスたちが友達の結婚式でオーストラリアから帰ってきたところで、
留守の間に車をガレージに入れるために、バラバラにしてガレージの端に寄せてありました。
つまり、分解可能なプラントというわけです。
大学のカフェテリアから古くなったフライ用の食用油を毎週20リットル程度もらってくるので、月産80リットルくらい。
トシとトーマスの2台の車にちょうどの量だそうです。
トシの車の排気ガスは、普通の燃料の刺激臭ではなく、ケンタッキーフライドチキンのようなにおいでした。
(2007.02.17父さん)